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建築は詩 建築家吉村順三のことば100

設計の築山です。これからしばらく建築家吉村順三のことばを紹介したいとおもいます。今日はその18回目

吉村は少年の時から住宅に興味をいだき、日本の自然と風土に培われてきた独特の伝統建築に魅力を覚え、人の生活と幸せ、ヒューマンなものを建築に具体化することを一貫して実施してきた。地域に貢献する、品のある美しい建築を求めて作りつづけて20世紀を生きた建築家である。
 吉村は、生前、これからの建築家のあり方を問われたとき、「簡素でありながら美しいもの、自分達の住んでいる日本の、長年にわたる風土と文化によって培われてきたさまざまな建築から学び、日本の気持ちから出たものをつくるべきでしょう」と語った。
 そうした建築家吉村順三のことばを、存命中に活字となった新聞、雑誌、書籍等から選び、吉村が語った「建築は詩である」ということばを借りて、語録集『建築は詩』を刊行する(本文中「はじめに」より)

座ぶとん

 必要なときに、必要な数だけ取り出して使える日本の座ぶとんは、昔の人々が残してくれた素晴らしい生活用具だと思います。美しい日本座敷の簡潔な魅力は、座ぶとんなしには、考えられないと思います。日本座敷のような開放的な空間のよさはこれからも日本の家に生かして行き度いものです。狭い室内を楽しく広々と使う為には、椅子のデザインが一つの鍵になると思います。椅子は掛け心地は勿論ですがオブジェとして形が良いことも大切です。(中略)簡単に小さく畳めて持ち運びも便利で、狭い所にも仕舞える椅子がこれからの生活に役立つでしょう。(『吉村順三・住宅作法』より)


 魅力的な椅子というのは、腰掛けるという用途がありながらアートのように近寄りがたい魅力を備えたものもありますね。~ 簡単に小さく畳めて持ち運びも便利で、狭い所にも仕舞える椅子 ~というのは、吉村順三氏が発案した『たためる椅子』という名のついた折りたためる椅子があります。重さは約6kg(杉材の場合)、折りたたむと奥行11.5cmになり、片手で持って、家の中の好きな場所へ移動させて使えます。コンセプトは日本の座布団。「たたむ」「しまう」「出す」という動作がスムーズにできるのが特徴です。開発にあたって、吉村氏の次のような言葉が残っています。

「必要な時に必要な数だけとりだして使える日本の“座布団”は、昔の人々の残してくれた素晴らしい生活用具。座布団のように簡単に小さく畳めて持ち運びも便利で、掛け心地は勿論ですがオブジエとして形がよい、狭い所にも仕舞える椅子をつくりました。」(丸谷芳正「吉村順三が住宅設計に残したもの/たためる椅子_吉村順三からの宿題」より)




営業設計課 築山大祐

築山 大祐

築山 大祐

住宅事業部 営業設計一課

資格:2級建築士

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