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ロシアと日本について

私の好きな歴史小説に、司馬遼太郎の『菜の花の沖』があります。もうかれこれ30年くらい前から何回か読んでおります。

江戸時代に入って鎖国。これによって世界的な帝国主義から遠ざかり、欧米の植民地にされずに、200年以上の平和な時代を築けた反面、文明的には世界に大きく遅れてしまった日本国の江戸中期の話。

主人公の高田屋嘉兵衛という人は、今の兵庫県は淡路島の人です。淡路の百姓の子として生まれ、長じて船乗りになり、やがて何艘もの巨船を持つ“舟持ち船頭”へと成長。そうして蝦夷地(北海道)との交易で大きな廻船問屋にのし上がり、函館港を開拓した功績で幕府から名字帯刀を許された人。

江戸時代、船は最も早く、最も多くの荷物を、最も遠くまで運べる手段でした。なので、この廻船問屋というのは、当時の流通の中心。食糧やエネルギー、その他物流の全てが100%国産だったので、彼らの働きが経済を作っていたといえるでしょう。戦国時代は武士の中に大人物が多く生まれましたが、平和の続く江戸時代では商人の中に大人物が多く生まれたんです。

この高田屋嘉兵衛ですが、廻船問屋で成功した後、実は、当時のロシアの日本侵略を阻止しております。

江戸時代、スペイン、アメリカ、ロシア、フランス、ドイツなど・・・。あらゆる帝国主義国家は日本を狙っていました。何せ黄金の国JAPANです。

当時、いや、今も一緒かもしれませんが。帝国主義国家のやり方は決まっています。まずは、ターゲットの国と外交的な摩擦を起こします。そしてその紛争処理を長引かせながら、外交交渉をもつれさせ、国力差を武器に自国に有利な条約などを結んで、結果的に相手国を植民地化するのです。

特に鎖国をしていた江戸時代の日本です。どうにかして“国際的通商の常識”という罠を日本に押し付け、不平等極まりない条約を結んで、まずは日本国にある小判というGOLDを有利に奪ってやろうという感じですね。

江戸時代の頃はすでにロシアがヨーロッパから極東まで進んできていました。なので日本海を挟んでお隣の国になっていました。当然、ロシアは日本が欲しかった。1年中凍らない港。豊かな文化。豊富な水。勤勉で識字率の高い国民。

完全な奴隷や植民地としては難しくても、経済奴隷にはできそう!当時の世界の帝国主義国家たちから見ると、鎖国日本の外交など赤子の手をひねるくらいのこと。ロシアはどんどん小さな衝突を仕掛けてきます。そんな中の一つがゴローニン事件でした。

結論から言うと、高田屋嘉兵衛は、このゴローニン事件を見事に解決。名字帯刀を許された大廻船問屋の親方とはいえ、あくまでも一民間人。なのに、なんの外交権限もない中、当時の江戸幕府の腰抜け役人どもに代わって、ロシアの北海道侵略を阻止したのです。

もちろん、そこには、言葉や文化や国益の壁を乗り越えた、人間同士の信頼関係や友情、リーダーシップ、正義感など、さまざまなドラマが描かれております。ぜひ読んでみてください。お勧めします!

ロシアという国。一時期はソビエト連邦となっておりましたが。亡くなった私の祖父が、ニュースで何かがあるたびによく言っておりました。『ソ連ちゅうような国は・・・。』 そりゃあ戦前生まれの人たちは、かなり思うところがあるんだろうなと、今になって思えばわかります。

今回のロシアのウクライナ侵攻。日本経済は大ダメージ。エネルギー、食糧、木材、レアメタル・・・。私たち建築業界には大ごとですよ。

やっぱり、自給率が低すぎるのは良くない。情報がグローバル化するのはいいのですが、食糧やエネルギーなど戦略物資はもちろん、建築資材も自給率アップをこの際見直していくべきだと、日本の建築業界関係者みんなが気づいたはずです。

もしかしたら、ヤマヒロがこだわる地元産の木材の自社加工という事業は、“古臭い事業” から一転して “最先端の事業” に見直されるのかもしれませんね。

いよいよこの6月、ヤマヒロの木材部門 “しそうの森の木” の第三工場が操業開始です。随時見学会を開催しておりますので、ぜひ、ご見学ください!

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