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インサイトを探せ

一般に、ニーズというのは、具体的に見えている問題点。見えているから解決方法も単純。しかしこれは、氷山の一角で、全体のたった5%ほどのことなんだそうです。

それに比べて、一般的に見えていない問題点や課題、本人すら気づいていない困りごとなど、つまり水面下の95%の、言葉にはしにくいんだけど、なんかが足りないんだよな?なんだろうか?こういう問題や課題のことをインサイトと言うらしいです。

昨年の12月14日のコラム、“意味があるもの”(https://www.yamahiro.org/blog/49431/)の中で書きました、“まだ世の中の誰も気づいていない問題”がこれです。これに気づいて、その解決案を提案したものが、いわゆるヒット商品となった物たちです。今日は、その中の、超有名なものを紹介して見たいと思います。

それは全世界に展開する、今となっては超有名なコーヒーショップ、スターバックスコーヒー。

CEOだったハワード・シュルツ氏は次のように言っています。『スターバックスはコーヒーを売っていません。確かにコーヒーを売っているように見えるかもしれませんが、本当に売っているのは“第3の場所=サードプレイス”なのです。』これがスターバックスのコンセプト。

 1987年当時のアメリカは、レーガン大統領時代。新自由主義、小さな政府、競争社会、自己責任の時代。70年代と比べ、アメリカ社会のテンションが爆上がり。セカンドプレイス、つまり職場では、競争をしているふりだけでもしないと、ホワイトカラーの役員でさえ首になる状況。また、アメリカ人はファーストプレイス、つまり家に帰っても配偶者の前で一番素敵でなければなりません。“I love you, honey”と言うふりだけでもしないと、離婚になるという風潮。つまり、家庭でもテンションが高い。では、一体どこでリラックスすればいいのか?というのが、シュルツの見つけたインサイトだったのです。

 スターバックスはこうした人たちに、第1・第2の場所に対する、“第3の場所”を売ることにしました。

・ゆったりと座れる1人がけソファ。

・店内は全面禁煙。

・静かに過ごすため、マグカップでなく、机においても音がしない、オリジナルの紙コップ。

・フレンドリーで気遣いのできるスタッフの上質なサービス。

当時のコーヒー代金、380円は、第3の場所を30分利用し、テンションを下げてリラックスするための料金ということ。つまりこれが、“第3の場所”を売るというコンセプトなのです。

このコンセプト。スターバックスの提供する本当の価値を、ユーザーにしっかりと伝えることだけでなく、数々の経営判断や、店舗の設計、家具や備品、スタッフの現場での働きなど全てに一貫性を産みました。その結果、店舗はどんどん増え続け、全米から全世界に広がっていったようです。

こうして見てみると、なるほど、さすが世界的ヒット商品!と言ったところですね。まさに痒いところに手が届く。そしてそれを世の中に発信させる“短くて心に残るキャッチコピーとコンセプト”。さらにそのコンセプトをやり抜く力。まだまだ勉強していかないといけないと、改めて感じさせられました。

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