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キッチン空間の上空革命

設計の築山です。皆さん体調いかがでしょうか。コロナとインフルエンザの同時流行が本格化したのかうちの部署でも何人かやられております。お気を付けください。

さて、今日は画期的なレンジフードを見つけたのでご紹介します。レンジフードといえば、メーカーのものをそのまま使うぐらいしか頭に無かったのが、これはなんとサイズオーダーができるようになっていて、しかもスイッチが本体とは別にしてあるのでちょっと高めに設置しても手が届かないみたいなこともないすぐれものです。

詳しくはTOOLBOXさんのサイトから転載しておきますのでご覧ください。

なるべく高い位置にレンジフードを設置して開放的な空間をつくったり、吊り戸棚とレンジフードを揃えて空間に綺麗に納めたり。キッチン空間の設計の自由度を上げてくれる、サイズオーダーできるステンレス製のレンジフードです。

既製品のライン照明にステンレスのカバーをつけて、一体的なキッチン上空を演出。

レンジフードのサイズをオーダーできる???

「サイズオーダーできるレンジフードをつくります!」と、商品開発担当から最初に聞いた時、私が思ったのは「レンジフードのサイズを変えたいなんて考えたこともなかった」ということ。この商品の開発が始まるまでは、その必要性をよくわかっていませんでした。

でもいざ開発が始まり、レンジフードのサイズを自在に変えられることで叶うキッチンの在り方を目にしていくうちに、その必要性、いえ、革命性を確信していったのです。

例えば、もしもレンジフードの横幅を大きくできたら。ガスコンロの横にIHを並べて、料理に合わせて火元を使い分けるキッチンができるかもしれない。

また、フードを大きくできるということは、レンジフードを火元から離れた高い位置に設置しても、広がる煙を逃さないようにできるということ。すると、「天井の高い開放的なキッチンにしたい!」なんて時に、空間の抜け感を損なわない高さにレンジフードを設置することも叶うわけなんです。

どうです?ちょっと、わくわくしませんか?

ほかにも、「レンジフードがサイズオーダーできること」のメリットとして、吊り戸棚とレンジフードの高さや幅を合わせて一体的に納めたり、ダクトをすっぽり隠したり。

『オーダーレンジフード』は、横幅が500〜1200mmの間、高さは250〜900mmの間で、10mm単位でオーダーできます。「レンジフードのサイズがオーダーできる」ことで、これまで「こうしなければならない」と思っていたキッチン空間の設計の自由度が広がってくるのです。

「コンロ上80cm」に縛られない!

「でも、レンジフードの設置高さって、建築基準法や消防法で火元から80〜100cm以内って決まってなかった?」なんて思う方も多いはず。

火の燃え移り防止のため「火元から80cm以上離す」ことは遵守しなければならないのですが、それ以上の高さに設置することについては、建築士が必要換気量の計算をして建築確認申請で認められれば、100cm以上離した高さに設置することも可能なんです。

吹き抜けの開放感を活かすため、コンロから1150mm離れた高い位置にレンジフードをつけた事例。

吹き抜けのある気持ちのいい大空間。レンジフードで視界を遮らず、開放感をキープ!コンロから距離を離した分、煙が広がってしまうのが心配になりますが、レンジフードのサイズを一般的な幅750mmより大きくすることで、コンロ上空に立ち上る煙をしっかりグリップ。煙が吹き抜け空間に広がることなく、ご利用いただけています。

底面の細いスリットに空気を掴む秘密あり

「オーダーレンジフード」では、コンロ上から1m以上離した時も煙をしっかり吸い込むために、本体底面の整流板の回りのスリットを15mmという細さで設計。

この15mmの細長いスリットのおかげで、レンジフードの位置を高めに設定しても、煙を脇に逃さず吸い込んでくれます。

一見レンジフードを塞いでいるように見えるこの整流板ですが、実はこれは煙の吸い込みをよくするために付いているもの。窓を大きく開けた時よりも、隙間を狭くしたほうが強く風が吹き込んできますよね。あの現象を利用したものなんです。

煙を吸い込む様子がまるで煙を掴んでいる“エアグリップ”するように見えたことから、「エアグリップスリット」と名付けました。

幅1000mm以上は、整流板が2枚の仕様に。エアグリップスリットが真ん中にも追加されます。

本体の素材は、SUS403のステンレスを使用したへアライン仕上げ。見上げた時も、すっきりとした見た目です。

今回は思い切って、照明をなくしました。
レンジフードの煙を吸い込む機能だけを考えると、照明があると本体の中でデッドスペースになります。照明をなくしたことで、本体の四隅ギリギリにエアグリップスリットを回すことが可能になり、外へと広がっていく煙をグリップする力がアップ。

煙捕集試験では、幅1000mmの本体で、コンロ上から1200mm離した設置でも、煙をほぼ逃さないという結果を確認できました。

幅1000mmの本体をコンロ上1200mmの高さに設置して煙の吸い込み試験。整流板がないと、煙が広がりフードから外にこぼれでていく様子が分かります。

スイッチは、手元にあってもいいんじゃない?

スイッチも本体から切り離しました。え!じゃあ、どこでレンジフードを操作するの?と思いますよね。

天井についている照明と同じ考えで、お手元のお好きな位置に、電源のオン・オフとファンの強・弱の操作用に、2系統のスイッチを電気工事で用意してもらってください。

今回開発を進める中で、スイッチは最後まで迷ったポイントだったんですが、これまで見てきた既製品のレンジフードの「スイッチは本体についているもの」という思い込みがあったのだと思います。

キッチン右側面につけたスイッチでレンジフードを操作できるようにしたケース。(注:写真のレンジフードは試作品のため整流板の形状が実際のものと異なります)

でも、スイッチをレンジフード本体から切り離すことで、手が届く範囲を気にせず、ぐーんと高い位置にレンジフードを取り付けられるようになりました。だから、背の高さが違う家族がいても、背の高い人に合わせてレンジフードの高さを決められるし、本体のスイッチ周辺だけ手垢で汚れてしまう、なんてことが起きないメリットも生まれました。

スイッチがレンジフード本体からなくなったことで、ステンレスのシンプルなキューブが空中に静かに佇んでいるだけという意匠に。レンジフードのサイズを大きくしても「設備機器」感を主張せず、空間にうまく馴染んでくれます。

オープンな棚板と高さを合わせ、ダクトなどもレンジフードの中にすっきり納めた事例。

こちらのキッチンでは、壁に「アメリカンスイッチ」を設置。壁付けの手元灯と合わせて、レンジフードのオン・オフ、強・弱を操作しています。

キッチンの自由度を上げるキーパーツとして

今回の「オーダーレンジフード」は、toolboxオリジナルのレンジフード第2弾。リノベーション時の梁下の高さの制約などから自由になるためにと開発したのが、オリジナル第一弾の『フラットレンジフード』でした。今回、私たちが「オーダーレンジフード」で目指したのは、レンジフードの幅や設置高さの制限からの解放。

人によって優先度の違うキッチン空間。user’s reportでも、吹き抜けを活かしたり、照明や収納を一体的にデザインしたりと、この「オーダーレンジフード」を使うことで、普通のレンジフードでは実現できなかった空間を生み出している様子がレポートされています。

「こういうもの」という固定概念から抜け出すと、あなたの「こんなキッチンにしたい」という野望ももっと自由に広がるかもしれません。きっと、あまり意識をしたことのなかったであろう、レンジフードという存在。でも、その脇役的存在が、こだわりのキッチンの実現に大きな働きをしてくれるのです。

キッチン幅にぴったり合うよう、照明と合わせてレンジフードのサイズを決めた事例。

キッチン幅にぴったり合うよう、照明と合わせてレンジフードのサイズを決めた事例。

住宅事業部営業設計1課 築山

築山 大祐

築山 大祐

住宅事業部 営業設計一課

資格:2級建築士

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