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省エネの新基準

こんにちは、設計の玉中です。


この4月1日から断熱や省エネの性能基準に新しく
上位の基準が設定されていますが、ご存知でしょうか?









断熱性能を表すグレードで一番広く使われているものは
「平均熱貫流率(=UA値)」と「夏季の平均日射熱取得率(=ηAC値)」を評価した
『断熱等性能等級』というものです。


これは1~4まであり、等級4が最高となっていました。
しかし「最高等級である等級4でも断熱の基準として低すぎる」
という意見が業界では多く出て来て、政府もかねてより検討していました。
そしてついに4月から施行されて上位の等級5が作られたということです。


東京や姫路などの温暖な『Ⅵ地域』で言うと
UA値=0.87以下が等級4の基準でした。


WHO(世界保健機関)が2018年に発表した勧告では
「健康に良い室温の目安は18℃を下回らないこと」とされています。
一方で、このUA値0.87という性能はエアコンなどの暖房が無い時は
冬の朝だと室温が10℃を下回ることも珍しくありません。


寝室はエアコンを付けていて18℃あるが
廊下やトイレなどの暖房が無いところでは10℃しかない
というように差が大きいと血圧の急上昇・急降下など、
ヒートショックと呼ばれる現象が起きて体への負担も大きくなります。




なので建物自体の性能を確保して冬場でも室温が低くなりにくくしたり、
居間や寝室だけでなく建物丸ごと冷暖房する全館空調が流行しつつあるわけです。

そして何より、機械に頼るばかりでは電気代がかかって仕方ない上に
空調の効いているところから出た時のギャップが大きくなるので、
窓や断熱材の性能を上げて家全体での性能を向上させることが主流となっています。




今回新しく設定された断熱等性能等級5のUA値は0.60以下となっています。
今までだと「ZEH基準」と呼ばれていた性能です。

太陽光発電などの再生可能エネルギーを用いる補助金や、
先日まで紹介記事を書いていた「こどもみらい住宅支援事業」などの
省エネ関連の補助金では高いグレードの基準として既に採用されていました。

これが高位の断熱基準として国に認定されることとなりました。

















断熱だけでなく省エネ性能についても『一次エネルギー消費量等級』という基準があり、
同様に高位基準が定められました。

こちらは今までの最高が「等級5」で、
建築物省エネ法における「現行の省エネ基準相当から10%削減」という基準です。
これがフラット35Sの金利Aプランや認定低炭素住宅などの条件となっています。

元となる省エネ基準がなかなかにランクの低いものなので、
断熱性能が等級4となるUA値0.87に近いくらいあれば、
LED電球やエコキュート・高断熱浴槽など、今や当たり前の設備を導入するだけで
ほとんどの案件でクリア出来るようになっています。




新設された上位等級の等級6は「現行の省エネ基準相当から20%削減」となり、
断熱等性能等級と同じくZEH基準と呼ばれていた数値が採用されました。

等級6の基準になると建物の性能が低かったり、
省エネ・節水型設備を採用していなかった場合には
達成できないことも充分あり得ます。




山弘では昨年度から断熱・省エネ性能の説明が義務化されたことを受けて、
それ以降は全物件で事前に断熱性能・省エネ性能の計算を行い、
基本は御契約時、遅くても着工前の計画が固まった段階で施主様に提示しております。











この高位性能基準が出来たことに合わせて、
フラット35Sや認定低炭素住宅などの取得条件も
10月1日から引き上げることが発表されています。

今までは最高等級である「断熱等性能等級4」や「一次エネルギー消費量等級5」が基準でしたが、
これからは新設の「断熱等性能等級5」と「一次エネルギー消費量等級6」が要件になります。






これから住宅を考えられる方は丁度切り替わりの境目くらいに当たりますので、
スケジュールをしっかり確認してくださいね。

実施積算課 玉中健太

玉中 健太

玉中 健太

住宅事業部 実施積算課

資格:宅地建物取引士・二級建築士

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