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地震に強い構造

日本は地震大国なので、これに対する備えは非常に重要ですね。ここ50年以内を見ても、どんどんと耐震の基準がグレードアップしております。

 

1978年に発生した宮城県沖地震。マグニチュード7.4で建物の全半壊は7,400戸にも上ったそうです。これを受けて1981年に改正された建築基準法における耐震基準を新耐震と呼びます。これに反して、1981年以前のものを旧耐震と呼びますが、これは震度5程度の地震には耐えるものの、それ以上のものには対応していなかったようです。1981年の新耐震では、震度6〜7程度の大規模地震に対して安全確保をするようにと定められました。

その後、1995年に起きた兵庫県南部地震、そう、阪神淡路大震災です。死者6,400名以上、全半壊棟数25万戸という未曾有の災厄でした。これに対応するように2000年に定められたのが、いわゆる2000年基準というものです。これには、

・地盤が重さを支える力に応じて基礎を設計する。

・柱の引き抜けに対応するため基礎と柱の接合部への金具の取り付け

・耐力壁をバランスよく配置することでより頑丈な家にすること

など、今までになかった内容が義務付けられました。

その後も、2000年10月の鳥取県西部地震、2004年10月の新潟県中越地震、2007年7月の新潟県中越沖地震、2008年6月の岩手・宮城内陸地震、2011年3月の東日本大震災、2016年4月の熊本地震、2018年9月の北海道胆振東部地震など、多くの地震があり、これらに応じて、住宅の耐震に対する考え方もどんどんと進化しております。

注目すべきはこの新耐震の同時期に定められた『住宅の品質確保促進に対する法律』略して“住宅品確法”の中の住宅性能表示。これは耐久性や、断熱性など、様々な分野の性能表示をするのですが、耐震性能についても定められていました。

耐震等級1というのが、2000年基準。つまり、阪神淡路クラスの地震が来ても潰れない!

ましてや、耐震2や3ならば、その1.25倍や1.5倍の地震でも耐えれます!ということでした。

しかしながら、熊本地震では以下のような結果に・・・。

流石に耐震等級3は大破しなかったようですが、耐震等級1や2の家は20棟弱が大破・倒壊したようです。まだまだ研究すべきところはありそうですね。2や3だから大丈夫!というわけではないのです。耐震等級の計算の仕方が実は3通りほどあります。それが↓これ。

簡単に言うと、壁量計算(仕様規定による)、性能表示計算(耐震等級による)、構造計算(許容応力度計算による)の3つがあります。

なのでいくら耐震3をとっていたとしても、性能表示計算だけでは表にあるように横架材や基礎の検討がなされていないため、構造計算による耐震3ほどの強度が出ているとは限らないと言うことです。

 

ヤマヒロはもともと製材所から始まり、工務店になっておりますので、木工事(大工と木材でやる工事)、中でも特に構造にはうるさい会社です。この構造計算はもちろん構造図面やプレカット加工、大工育成など、建物の中核を担うものは絶対に他社にアウトソーシングしたりはしません。ここを他社にアウトソーシングするなど、あんころ餅のあんこを他人にあげているようなもの。一番大事で、一番面白いところ。建築屋冥利はここにあり!これからも、ここは大切にやっていきます!

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