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“1ℓ10円の夢の石油”知ってますか?

日本は産油国ではないですが、世界で5番目に石油を使っている国だそうです。当然輸入石油ばかりです。これが昨今の円安で、どんどん高くなっていき、今や、ガソリン代もレギュラーで160〜170円くらいでしょうか?


比較的安かった軽油も140円近くなってますよね。運送代金は当然あがりますし、電気代もこれからもっと上がっていくでしょう。それに合わせて、全国の工場で生産される製品の値段もさらに上昇すると思われます。

そんな中、ウクライナの戦争はまだ続いているし、中東情勢も不安定。南シナ海のシーレーンが心配になってきて、海上輸送も不安しかありません。石油などのエネルギー、国産の製品、食料に至るまで、金額が上がる要素はあっても、下がる要素が見当たらないなか、夢のあるニュースが耳に飛び込んできました。京都大学の今中教授と仙台のサスティナブルエネルギー開発(株)さんコラボの1ℓ10円でできる人工石油です。

これは、超簡単に言うと、空気中にある二酸化炭素と水で、石油を作り続ける装置です。例えば、軽油140円のうち、半分近くの65円が税金で、残りの75円が軽油本体ですが、それに比べても10円でできてしまうんですから万々歳ですよね。これなら、物価を抑えていける話ですし、輸入ではなく、日本にはふんだんにある水と空気が原料ですから作り続けることができる。周辺国家の事情に左右される長距離輸送が要らない、純国産です。おまけに、この人工石油を燃やしてエネルギーを取り出すときに、当然CO2が出るのですが、作るときに空気中のCO2を使いますので、完全にカーボンニュートラル。脱炭素へとてつもなく大きな一歩になるそうです。これはすごい発明ですよね。

じゃあすぐにこれを日本国中に広めてほしい!と思うんですが、クリアしないといけない問題が、どうやら山積みのようです。まずは、今まで日本に石油を売ってくれていた中東とのこと。その輸送や精製、販売などを担っていた企業はどうするのか。世界の石油市場や、国家との力関係は?国内の税金の問題をどうするか。それに、この人工石油、まだコップ1杯を作るのに5分ほどかかるそうなので、製造量の問題。などなど・・・。

実用化されるにはまだまだ時間がかかりそう。とは言いながら、すでに今年の4月から実証実験として、この人工石油を精製して、これを燃やして発電する小型発電の機械を、月額50万円でサブスクする事業がスタートしているそうです。

まさに実践しながら、問題を見つけて、改善していく。ひょっとしたら日本が産油国になる可能性もあるかも。そんな夢を見させてくれる技術です。

90年代に宇宙飛行士の毛利さんの講演会でこんな言葉が出ていたことを思い出します。『20世紀は石油で戦争をした世紀でした。宇宙から地球を見た時考えたのは、21世紀は水で戦争をする時代になるかもしれない』と・・・。

自分の身の回りにないものを嘆くのではなく、自分の身の回りにあるものを活かすことが前向きな生き方です。日本には多くの水資源があります。そして、林産資源も豊富です。これをどうやって活かしていくのかを考えるのが、今を生きる私たちの使命だと思います。

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