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侘び・寂び

「侘び寂び」と言う言葉。聞いたことはありますが、一体どんな意味かいな?と思って調べてみました。これは一つの言葉ではありません。「侘び」「寂び」それぞれに意味があるとのこと。

まずは「侘び」ですが、辞書で調べてみると以下の通り。

1.茶道・俳諧などにおける美的理念の一。簡素の中に見いだされる清澄・閑寂な趣。中世以降に形成された美意識で、特に茶の湯で重視された

2.閑寂な生活を楽しむこと

3.思いわずらうこと。悲嘆にくれること

侘ぶというのは思い煩うことですが、同時に静かな環境を楽しむという意味もあるそう。中世の時代に困窮した人たちが、その生活を受け入れて、静かな環境を楽しむ心境に至ったということでしょうか。どんな状況でもそれを楽しむ精神的豊かさ。足りない部分に美を見出した豊かな精神性です。

さて、「寂び」なんですが、辞書を調べてみてもなかなか出てきませんでしたが、ネットで見つけた一説には下記のようにありました。

「古語大辞典」によると、「日本の古典芸術の代表的な美のひとつ。現象としての渋さと、それにまつわる寂しさとの複合美。無常観や孤独感を背景として、和歌・連歌・茶など、ジャンルを超えて重んぜられた」とあります。もう少し簡単に言いかえると、「古さや静けさ、枯れたものから趣が感じられること」。

古さや枯れには時間の経過、静けさにはそこに至った経緯など。見た目だけではなくそのバックボーンや中身に思いを寄せ、かえってそこに美を感じるということですね。

侘びは足りない部分があったとしても、今を楽しむ“豊かな精神性”。寂びはたとえ表面が寂れていても、そのモノの本質を表面に見出して楽しむという“美の概念”。内面と表面に焦点を当てた表裏一体の言葉が「侘び寂び」なのだそうです。

「侘び寂び」の例としてあげられるものを以下にいくつか。

①神社仏閣:建立当時からあり続けるものは特に。酷すぎる劣化はほったらかし感を感じさせますが、多少の劣化や損傷があったとしても、その姿や手入れの後は、年月や人々の営みを感じさせ、現在まで大切にされた時間に思いが巡る

②石のつくばいの苔:緑の美しさと、それが育った時間を感じる

③雲間の月:満月のこうこうと輝く月よりも、雲間に見え隠れする月の方が、不完全の美として侘び寂びを感じる

このように、今だけの事象ではなく、そこに至った時間や人々の営み、そして未来への期待などに対して感じる美意識が「侘び寂び」なのです。

話は変わるのですが、ヤマヒロの家の外壁によく使う杉板。黒の自然塗料で塗ることが多いのですが、これはメンテナンスを考えてのこと。窯業系サイディングなどと違って、メンテナンスが簡単です。板が一枚腐ったら、それだけを取り替えたらオッケー。品番は未来永劫変わりませんし、加工もすこぶる簡単。必要な枚数のみすぐに手に入ります。最も安くメンテが効きますね。

もう一つ意味があります。この写真は築12年経ったモデルハウス。外壁の塗装が太陽光や風雨で良い感じに寂びて来てます。出来立てホヤホヤの作った感、新品感も悪くはないのですが、手を入れながら練り上げられた渋さ。より自然に風景に溶け込む大人感。これぞ「渋い」という感じ。

塗ってもいいんですが、もう少しだけ、この寂び感を味わいたい!と思うのは私だけですかね。

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