
縁の下の力持ち」とは、人目につかないところで、組織やグループのために努力し、貢献している人を指す言葉です。表立って評価されることは少ないですが、その存在がなければ物事が円滑に進まないような、重要な役割を担っている人を褒め称える際に使われます。

語源
この言葉の語源は、文字通り「縁の下」という場所と、「力持ち」という役割に由来します。
- 縁の下(えんのした): 日本の伝統的な家屋において、家の床下部分を指します。この場所は、普段は人の目に触れることがなく、暗くて地味な場所です。しかし、家全体を支える基礎や土台があり、家の安定にとって不可欠な部分です。
- 力持ち(ちからもち): 力があり、重いものを持ち上げたり、力仕事をする人を指します。
これらの要素が結びつき、人目につかない縁の下で、重い家を支える力持ちのように、目立たないながらも重要な役割を果たしている人という意味合いで使われるようになりました。
しかし肯定的につかわれるようになったのは昭和以降になってから


初出とされる文献資料
浮世草子『小児養育気質(こどもそだてかたぎ)』(1773年) この作品に「数の多き事故進物遣ふて間違へばゑんの下の力もち」という記述が見られるとされています。 (出典:コトバンク「縁下の力持ち」の解説など)
このことから、少なくとも江戸時代中期には「縁の下の力持ち」という表現が、現在の慣用句に近い形で使われていたことがわかります。
語源とされる説と意味の変遷
この慣用句の語源には、大阪の四天王寺で行われた「椽(えん)の下の舞」という舞楽に由来するという説が有力です。この舞は、舞台の上ではなく、人目につかない場所で非公開に演じられていたとされます。そこから、「人が見ていないところで苦労する」「人知れず努力する」といった意味合いが生まれたと考えられています。
また、興味深いのは、この慣用句の意味が時代とともに変化している点です。
- 明治・大正時代頃まで: 「他人のために骨を折るばかりで、報われない、損な骨折り」といった、否定的なニュアンスで使われることもあったようです。つまり、「そんな骨折りをしても無駄だ」という戒めの意味合いを含んでいました。この背景には、かつて人前で演じられていた「力持ち芸」が衰退し、「人に見えない縁の下でやってもむだなこと」という解釈が生まれた可能性も指摘されています。
- 例として、**細川謙二の『俚諺読本』(1936年)**には、「君、そんなことをやっても駄目だよ。そんな損な骨折を、縁の下の力持って言うのだよ。よし給え、つまらないじゃないか。」という用例が紹介されています。
- 近代以降(特に昭和以降): 組織的な活動が重視されるようになり、裏方の役割が評価されるようになったことで、現在のような「人目につかないところで、組織やグループのために努力し、貢献している人」という、肯定的な意味合いで使われることが主流となりました。
- **小林一三の著書(1937年)**では、「縁の下の力持ちをなし得る人が一番早くその実力を認められる時代である」と述べられており、この頃には既に肯定的な意味で使われ始めていたことがうかがえます。
このように、「縁の下の力持ち」という言葉は、江戸時代に生まれ、その意味合いが時代とともに変遷しながら、現代まで使われ続けている慣用句であると言えます。

ヤマヒロ新築事業部企画設計課築山大祐
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