
面白いことに、日本文化は「縄文 × 中国 × 朝鮮 × 日本独自の発展」の掛け算と習いましたね。
中国から来たものとしては、漢字、律令制度、仏教、儒教など。特に 遣唐使 によって大量の文化が入ってきました。ところが日本は輸入した文化をそのまま使いません。
例えば、
・漢 字 → ひらがな/カタカナ
・仏 教 → 神道との融合
・中国建築 → 日本建築
へと変化させました。外からのものを自分たち流にアレンジさせるのが日本的なところでしょうね。
では神道はどこから来たのか?神道は特定の創始者がいません。山や川や巨木に神を感じる縄文以来の自然信仰がベース。これは欧米や中国とはかなり異なる特徴で、この神道に基づく精神があるからこそ、ブレずにアレンジが上手なのだと思います。
多くの歴史学者が共通して挙げる、そんな日本文化の特徴と言えるのが、
・自然との共生
・外来文化を取り込む柔軟性
・対立より調和を重視
・古いものを残しながら変化する
という点です。
例えば住宅でも、神社建築、数寄屋建築、民家建築。これらにはそれぞれ「自然を室内に取り込む」という発想が共通。縁側や庭とのつながりは、縄文以来の自然観の延長線上にあると言えます。
日本文化の本質は「新しいものを作ること」よりも「長く受け継ぐこと」です。伊勢神宮が20年ごとに建て替えられながら1300年以上続いているのは象徴的です。建物そのものではなく、技術、材料、意匠、物語など“本質”を受け継ぐということです。
ですが、現代の日本の住宅の平均寿命はわずか28年だとか。世界で最も長く続く国なのに・・・。「長く受け継ぐ」という精神文化の日本が、こんな短い寿命の家に住んでいるというのはどうかと思います。
建築家の ブルーノ・タウト は、日本建築の素晴らしさを「伝統とは過去の模倣ではなく、過去から学び続けることである」という趣旨で評価しています。昔の人から受け取ったものを、そのまま凍結するのではなく、次の世代へ運んでいくということ。
「伝統的な家」と聞くと、茅葺き屋根、土壁、古民家などを思い浮かべます。
しかし本質はそこではありません。日本の住まいの伝統は、自然とつながる、季節を感じる、光と影を活かす、素材を生かす、長く手入れしながら使うという考え方にあります。
だから、アルミサッシを使っていても、高断熱住宅であっても、その家が自然との関係や素材への敬意を持っていれば、日本の住文化の伝統を受け継いでいると言えるのだと考えます。
残る家は、単に丈夫な家ではなく、“残したい家”であり“残さないといけない理由”のある家。次の世代が受け継ぎたいと思える物語や、受け継ぐべき本質的な価値を持った家を作って行きたいものです。







